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■ファッションビジネスとは■



「ファッションビジネス」とは、アパレル製品をはじめ、ジュエリーや化粧品など、製品自体の機能
よりも、個人のステイタスやアイデンティティを演出する商品を、主に扱うビジネスのことです。


消費者の側からみれば、「私は人とちょっと違うのよ!」という、自分と他人とを差別化したいという欲求を満たしてくれるものが、ファッションビジネスの製品です。


ですから、ファッションビジネスにおいては、商品そのものの「物質的価値」ではなく、その
「情報価値」に、より重点がおかれたビジネスであるといえます。


ひとことでいうなら、「理性」よりも「感性」に訴えかけるビジネス
つまり、消費者のココロに語りかけていくビジネスなのです。


そして、その特徴としては、流行トレンドが存在することが、まず挙げられます。


いくら他者との差別化といっても、あまりにも突拍子もないデザインのものだったら、
「あの人、ちょっとオカシイんじゃない」と言われてしまいますし、逆に陳腐すぎるものでは、
差別化できません。
他人よりも、ちょっと先を行くものが、多くの人を惹きつけ、やがて流行トレンドを形成していくわけです。


したがって、ファッションビジネスでは、常に消費者の好みや気分を、
敏感に察知するセンス(感性)が求められます。



■ファッションビジネスとアパレル■


昔から、生活の基本は「衣・食・住」であるといわれています。
そして、アパレルとは「衣服」のことを指しています。つまり、アパレル製品は「衣・食・住」のうち、
「衣」の部分を担うものであるわけです。


そして、この「衣」は、「衣・食・住」のうち、あらゆる地球上の生物の中で、人類だけが必要としているものです。ですから、もともとアパレル製品は、寒暑の調節をするために、人類にとって必要不可欠な必需品であったといえます。


しかし、生活のレベルが向上するにしたがって、アパレル製品は必需品から、
ステイタスやアイデンティティを演出する、ファッション製品へと変化していきました。 
現在では、真冬にノースリーブの製品が流行したりするなど、もはや、アパレル製品は必需品としての役割を終え、完全なファッションビジネスの製品となったといえます。



■セレクトショップの役割■


私たちは、生活のあらゆる場面において、他者と違った自分らしさ、
ステイタスやアイデンティティを演出したいという欲求
を潜在的に持っています。


そして、その欲求を満たしてくれるのが、「セレクトショップ」であり、そこにセレクトショップの存在意義があります。


つまり、消費者のステイタスやアイデンティティを演出したいという欲求を、充足していくことが、
セレクトショップに課せられた使命なのです。



■オケージョナル・ドレッシング■


ファッションビジネスとしてのアパレルにおいて、特に気をつけなければならないのが、
「オケージョナル・ドレッシング」です。


私たちは、生活のオケージョン(場面、目的、機会)にしたがって、自然に服を着分けしています。
おそらく、会社に行くのに、深いスリットの入ったチャイナドレスを着ていく人はいないでしょうし、
友人の結婚式にパジャマで行く人はいません。


TPO(時と場所と場面)に応じて、それに相応しい服を、選んでいるわけです。
つまり、私たちはオケージョンによって、どのような服装にするかを選択しているわけです。


このことを、「オケージョナル・ドレッシング」とよんでいます。


そして、オケージョナル・ドレッシングは、大きく次の3つに分類されています。




1.オフィシャル・オケージョン


オフィシャルとは「公的な」という意味で、会社なら社会人として、学校なら学生として、
その人の立場や仕事に相応しい服装をすることを、周囲の人々から要求されます。


これが、「オフィシャル・オケージョン」です。


たとえば、ユニフォーム(制服)などは、オフィシャル・オケージョンでの典型的な服装といえます。




2.プライベート・オケージョン


プライベートとは「私的な、個人的な」という意味で、さまざまな制約から解放され、
自分自身が自由に楽しめる生活シーンです。


これが、「プライベート・オケージョン」です。


さらに、プライベート・オケージョンは、家で音楽を聞いてくつろいだり、読書をしたりと屋内で過ごす場面と、
レジャーに出かけたり、スポーツを楽しんだりなど、屋外で過ごす場面に分けられます。




3.ソーシャル・オケージョン


ソーシャルとは「社交上の」という意味で、友人の結婚式に招かれたり、葬儀に参列したり、
いわゆる、冠婚葬祭での生活シーンです。


これが、「ソーシャル・オケージョン」です。


ソーシャル・オケージョンは、3つのオケージョンのうち、もっとも服装の面で
制約を受ける
ことが多い場面であるといえます。




ファッションビジネスとしてのアパレルを考える場合、常に、このオケージョナル・ドレッシングということを、念頭においておくことがとても重要となります。


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